カテゴリー
講座

星加さんのイメージ研究

 5月18日(土)と19日(日)に札幌でワークショップを開く星加博之さんは、イメージの想起から推進に至る5つのステップを研究しました。
 フォーカシングは胸のモヤモヤやノドの詰まり感など、言葉になる前の感じに注意を向けることです。それによって得られる開放感や意味の獲得を「推進」と呼びます。感じから言葉やイメージが浮かんでくるという従来の考え方に対して、星加さんは推進のきっかけとなるイメージの自立的変化を明らかにしました。
 5月のワークショップでは、魚や透明人間など、多彩なイメージによるフォーカシングを体験します。このホームページのワークショップに詳しい説明があります。申し込みはこちらのフォームから。

カテゴリー
講座

池見陽さんのワークショップ

 日本のフォーカシングの第一人者で、世界で活躍する池見陽さんのワークショップが7月6日(土)と7日(日)、札幌の道民活動センターかでる27で開かれます。
 札幌フォーカシングプロジェクトの主催で10年ぶりです。詳細はこのホームページの「ワークショップ」にあります。募集を開始しました。申し込みはこちらのフォームから。

カテゴリー
コラム

【俳句】春の季語を公開

 この冬はいつもより雪が多かったように思いましたが、実際どうなのでしょう。除雪状況との兼ね合いがあるので、見た感じでは本当のところがよくわからないのかもしれませんね。そして一気に進む北海道の春、ちょっと立ち止まって、目を凝らし、耳を澄ませば、馴染みのものごとですらまた新鮮に感じられるかもしれません。

 というようなわけで、春の季語をオープンしました。お時間のあります時に、もし気が向いたら、試しに作ってみてください。何せ、自分だけでわかりゃ良いという「なんちゃって俳句」ですから、お気軽に、お気楽にどうぞ。そして、是非是非ご投稿を。

カテゴリー
講座

詩「言葉」で木蓮賞を受けて

 札幌フォーカシングプロジェクトの西岡良洋さんが3月9日、2024TAEシンポジウム(オンライン)で詩作の受賞について語りました。
 西岡さん(ペンネーム 久一知歩)の詩「言葉」=以下=は、昨年4月に文芸評論家の若松英輔さんが選んだ第12回木蓮賞を受けました。

    言葉

雪の花 人肌に そっと融けた響き
朝へほのめく 瞬間(とき)のひとひら

 ジェンドリンのTAEを活用して生まれた作品です。シンポジウムの冒頭に「思索現場のブランク活用 意味の際(きわ)を立てる」と題して15分間話しました。
 日本海に面した小樽市在住の西岡さんは、TAEステップの使用例として「海がある」ということはどういうことか、を挙げました。まず、「ある」をブランク=空欄=にして、「海が( )」とします。次に( )に入る言葉として浮かんだのが「見える」、その次に「広がる」というように入れていきます。どちらも新しさがありません。納得できなくて、言葉に窮します。言葉にならないところ=エッジ=にいるムズムズした状態です。
 これを西岡さんは「意味の際が立つ」と日本語で表現しました。「大事なことは、知らないことに興味を持ってそこにいる。意味の際にゆっくりいること」。そこから、ありきたりの感情ではない、新鮮な言葉が浮かんでくる、と言います。
 今回の詩作も同様のやり方でした。最終的に出てきた「朝」は、それ以前に没にした言葉のフェルトセンスと似ているそうです。
 「からだが喜ぶかどうか。すっきりした感じ、いい意味で新鮮な感じが起こってくるかどうか。ブランクを使うことによって詩を書けるようになった」と語っていました。
 
 

カテゴリー
講座

イメージとトラウマケアへの応用

 札幌フォーカシングプロジェクトは5月18(土)、19(日)の両日、札幌市社会福祉総合センターでイメージとトラウマケアにフォーカシングを応用したワークショップを開きます。
 講師は関西から、「お魚フォーカシング」で知られる星加博之さんを招きます。詳しくは下記のチラシをご覧ください。

カテゴリー
例会

3月の例会は9日(土)

 札幌フォーカシングプロジェクトは3月の例会を9日(土)午後1時半から、札幌市社会福祉総合センター3階第3会議室で開きます。
 フォーカシングのセッションのほか、今後のワークショップについての話し合いや、総会を予定しています。

カテゴリー
コラム

「体験過程と意味の創造」から考察

 日本フォーカシングプロフェッショナル会主催の講演会が1月8日、オンラインで開かれました。TIFI認定フォーカシングトレーナーの田中秀男さんが「『体験過程と意味の創造』から見たフォーカシング」と題して講演しました。
 「体験過程と意味の創造」(ECM)はジェンドリンの初期の哲学的主著です。1962年に公刊され、日本語訳は1993年に出版されています。この中で、感じられた意味(felt meaning)とシンボルとの7つの機能的関係が説かれており、田中さんはその一つの「直接参照(direct reference) 」に基づいて、フォーカシングセッションの逐語記録を検討しました。
 直接参照は、「この感じ」「それ」など指示代名詞を使って、感じられた意味に向かうことです。このとき、シンボル(言葉)の役割は、感じられた意味を指し示すこと、引き立たせることだけ。適切に言えているかどうかという問題が存在しません。
 田中さんは逐語記録で、フォーカサーが新鮮な言い回しをする直前に生じる短い沈黙に着目。その前にリスナーが「ちょっと、それに軽く触れてみて、そうしたら何が出てくるかを見てみましょう」という教示をしていました。「それ」に何も押しつけず、「それ」から何が出てくるのかを待つようにという教示が、効果を挙げた例としました。
 ジェンドリンのフォーカシング簡便法にある、フェルトセンスの取っ手のような「ハンドル」表現が見つかっても、リスナーの「その感じと一緒にいてみましょう」などという教示を受けてフォーカサーが短い沈黙をしていると、表現が変わっていくことがよくあります。
 田中さんは、これらをECMでいう「創造的遡行」を呼びました。
 このほか、「感じられた意味」は、日常生活で常に機能しており、フェルトセンスの形成されていないものを含む広い概念であることなど刺激に富む講演でした。
 
 

カテゴリー
コラム

【俳句】冬の季語を公開

 一気に気温が下がったと思いきやまた暖かくなるなど、どうにも安定しない天候が続きます。コロナから解放されたように感じて活動レベルを一挙に上げている方や、まだまだ慎重に構えている方など人それぞれですが、心理的な制約感はかなり緩んだように感じられます。大切なのは、自分が自分としてひと息つける時間や場所を持てているかではないかなぁと思います。それが確認できていると、おのずからパワフルになれるのかもしれません。

 というようなわけで、冬の季語をオープンしました。来年の桃の節句までの期間、お時間のあります時に、もし気が向いたら、試しに作ってみてください。「なんちゃって俳句」ですから、お気軽に、お気楽にどうぞ。そして、是非是非投稿してみましょう。

 

カテゴリー
コラム

フォーカシング指向表現アーツWS

 表現アートセラピーとフォーカシングを統合したフォーカシング指向表現アーツセラピー(FOATⓇ)のワークショップを1月13、14の両日、札幌市社会福祉総合センターで開きます。満席となりました。
 1月の札幌フォーカシングプロジェクト例会は休みになります。
 このホームページの「ワークショップ」に詳しい説明があります。講師の小坂淑子さん(北大学生相談総合センター講師)は、この分野で国際的な研究を進めています。コルビーという人型に自分のカラダの感じを表し、自分にやさしくする練習もします。上の写真はコルビーに自分の感じを表すものを置いた作例です。
 
 

カテゴリー
集い

フォーカサーの集いin福岡

 怒りへの対処から、植物好きのフォーカサーのためののワークまで。8月19、20日に福岡市内で開かれた九州で12年ぶりのフォーカサーの集い。フォーカシングの可能性が広がりました。
 25の「出店」の中で、「第6回ジェンドリン哲学や仏教を語り合おう~怒りとフェルトセンス」で議論が盛り上がりました。話題提供者の土江正司さんは怒りへの対処法として「怒りがあるとわかっている。ただ気づく、抑えようとしない。怒りを対象化し、出すことによって変化が生じる。フォーカシングやこころの天気は、怒りへの対処法を提供している」と述べました。
 朝のテレビドラマ「らんまん」で植物が注目されている中、岡村心平さんは「ボタニカル・クロッシング(植物との交差)」を出店。最近の自分の状況やありようを動物にたとえる池見陽さんの「アニクロ」を実践する中で思いついたワークです。何かの植物にたとえ、「その状況のどこがその植物の感じなのでしょう」などと質問をします。参加者がペアになってやり、新たな視点から体験を振り返る機会になっていました。
 このほか、インタラクティブ、創造性を育むアート、粘土、自己表現、動きと踊り、セラピストの成長、子供とのワーク、夢、TAE、プロセスモデル、ホールボディーなど多彩な出店が開かれました。
 会場で振る舞われた茶菓や、情報交換会で提供された地元の味の夕食など、スタッフのきめ細かい配慮が行き届いていました。
 来年は、千葉県の和洋女子大で開かれます。
写真は、集いの前に観光で訪れた福岡県太宰府市の観世音寺と、大分県中津市の羅漢寺、福沢諭吉旧家です。